猫NO.3
病気について
1.かかりやすい病気
動物により、かかりやすい病気があります。
猫が一般的にかかりやすい病気を説明しておきます。
また、予防対策として定期的なワクチン接種や予防薬の投与・健康管理等が重要となります。
猫の病気は感染症だけでは無く、腫瘍や生活習慣病等の人間と同じ病気がたくさん有ります。
常に元気で、食欲や便・尿等に異常が無いか等注意している事が必要です。
様子がおかしいと思ったら早めに動物病院に相談か診察してもらう事が、早期発見・早期治療となります。
・ 寄生虫症(回虫・コクシジウム・条虫等)
○ 下痢や食欲不振が症状で、駆虫薬で駆除できます。
・ 猫ウィルス性鼻気管炎
○ 鼻汁・涙・ヨダレ等の症状で、ワクチン接種による予防ができます。
・ 猫カルシウイルス感染症
○ 猫に多く見られる呼吸器疾患で、ワクチン接種による予防ができます。
・ 猫伝染性腸炎(猫汎白血球減少症)
○ 仔猫などは、発病して1〜2日のうちに死亡する等 死亡率が高い。ワクチン接種による予防ができます。
・ 猫白血病ウイルス感染症
○ ウイルスが原因で腫瘍性疾病を起こし、死に至る経過が多い。ワクチン接種による予防ができます。
・ 後天性免疫不全症(猫エイズ様疾患)
○ 免疫力が低下し、問題無い細菌等で死亡する。発症した猫から猫に接触感染する。人には、うつらない。
2.人畜共通感染症
動物から人間へ、人間から動物へ感染する病気です。
多くの病気がありますが、主な共通感染症を説明します。
また、人畜共通感染症を予防する為には、口移しで食べ物を与えない事や過度の接触をしない、排泄物は早めに処理する、動物の体や生活環境を清潔にする、動物の体を触った後や排泄物を処理した後の手の洗浄等。
飼い主自身や家族の健康状態にも注意し、異常があれば医師に相談して下さい。
衛生的な飼い方を心がけていれば、必要以上に恐れる必要はありません。
・ トキソプラズマ症
○ 原虫の感染。人が感染しても症状が出ない場合が多いが、妊婦が初期感染した場合には胎児に影響することがある。
・ 皮膚糸状菌症・疥癬症・白癬菌症
○ 糸状菌(カビの仲間)や疥癬(ダニの一種)による皮膚病で、接触感染します。自然界に浮遊している菌です。塗り薬や投薬で治します。人間の水虫(白癬菌)からも、動物に移ります。
・ 猫ひっかき病
○ 人が猫にひっかかれた結果、局所に赤色丘疹が出た後にリンパ節の腫れや発熱(不定)症状が現れる病気。
去勢・避妊措置について
予期しない繁殖を防止する為や増えた動物の飼養困難とならないようにする為に、オスの場合は去勢手術・メスの場合は避妊手術があります。
無知なる繁殖で不幸な動物を増やさないよう、制限するように努めましょう。
費用については動物病院によって違いがありますが、去勢手術では数千円〜数万円・避妊手術では数万円になります。
手術には、体重(サイズ)により費用が変わってきます。
仔猫時期に行った方が安くすみますが手術可能年齢がありますので、それぞれについての詳しい事は動物病院にて問い合わせ下さい。
また、避妊・去勢手術のデメリットとして肥満やホルモン失調が認められる場合がありますが、ホルモンバランスによる皮膚疾患トラブルは、避妊・去勢手術で改善される事もあります。
○ 去勢手術のメリット
メスに対して性的欲求や興奮がコントロールされ、ストレスがなくなる。
また成長時期に行った場合、マーキング行為をしない。
攻撃的性格や粗暴な振舞いが抑制され、温和で飼い易くなる。
前立腺の病気や肛門周囲の腫瘍の予防効果がある。
○ 避妊(不妊)手術のメリット
年数回見られる発情期の心理的変化が抑制でき、ストレスがなくなる。
偽妊娠の兆候やメス独特の病気(乳腺腫瘍・子宮の病気)の予防ができる。
※ 去勢・避妊(不妊)手術の補助金制度もありますので、
詳しい事は市町村役場・県獣医師会にてお聞き下さい。
※純血種の場合、手術前に抗体価検査をすすめます。
動物病院の先生とご相談で、行って下さい。